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英国女王、エリザベス2世の姿を重厚に描いた大作ドラマThe Crown(ザ・クラウン)
世界中で愛されている女王、エリザベス2世。 本WEBマガジンでは、生身の女王の生涯を描いたNetflixの大ヒットドラマ「The Crown(ザ・クラウン)」を紹介する。 本記事を読み、ドラマ「The Crown」を観れば、日本同様、英国で受け継がれる王室の歴史を垣間見ることができるだろう。

エリザベス2世
▶エリザベス女王と君主制
1952年2月6日より君主となった女王エリザベス2世。 実名は、Elizabeth Alexandra Mary(エリザベス・アレクサンドラ・メアリー)である。1952年の女王即位時には、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(英国)、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、南アフリカ連邦、パキスタン、セイロンの7カ国の女王であった。
2019年現在は、エリザベス2世は、英連邦王国(Commonwealth realm)の計16か国の長であり、クック諸島や、その他の国・地域の中にも女王を元首としている。また、2016年10月13日にタイ王国の国王死去により、存命の君主では世界第1位の長期在位君主となっており、世界で最も長く、そして最も有名な王様といっても過言でないだろう。
具体的なエリザベス2世のメッセージにクローズアップすれば、2018年12月25日朝、毎年恒例のクリスマスのあいさつで、Peace on earth and goodwill to all(地上に平和を、皆に善意を)と語りかけたことが上げられる。英国王室にとっては、2018年はヘンリー王子とメーガン妃のご結婚等、幸せな話題が多かった一方、Brexit の行方が不透明であること等、心配事もあったと推測される。
▶The Crown…ゴールデングローブ賞でドラマ部門作品賞、エミー賞ではクレア・フォイが主演女優賞を受賞
ここまで生身の英国君主を描いたドラマはこの世に存在しない。 そう思わせるほど、圧倒的な英国の歴史・王宮の再現度と女優・男優の気迫の演技を楽しむことができるのがThe Crown(ザ・クラウン)だ。 2017年には、ゴールデングローブ賞ではドラマ部門作品賞を、エミー賞ではクレア・フォイが主演女優賞をそれぞれ受賞しており、世界でも認められた大作ドラマである。 以下、それぞれのシーズンの概要を紹介しよう。
Netflix: https://www.netflix.com/jp/title/80025678
シーズン 1
25才の若さで即位したエリザベス2世。政治・外交における英国君主としての立場と、家族や夫への想いとの間で悩みながら、立派な女王へと成長していく。(Netflixより引用)
シーズン 2
新時代を迎えた英国で、変化の荒波にもまれながら、エリザベスは、女王として君主制に異議を唱える声に立ち向かい、妻として結婚の抱える問題に直面していく。(Netflixより引用)
シーズン 3
2019年後半に公開予定。 主人公は2シーズンごとに変更されるため、新しい女優や男優がエリザベス2世やフィリップ王子を演じることになる。 ちなみに、本作品は合計6シーズンで完結の予定のため、まだストーリー半ば、といったところだ。
▶変わり続ける英国王宮とアンティークの共通項

バッキンガム宮殿
ドラマを観ればわかるが、英国のバッキンガム宮殿やエリザベス2世もまた、時代に合わせて大きく変化し続けている。 その長い歴史と伝統を保ちつつ、思考や国民との接し方・距離感など変化してきたものは多い。 その変化のおかげで、世界でも少なくなった立憲君主制が21世紀でも脈々と続いている理由だろう。 バッキンガム宮殿等の受け継がれる物と、そこで生きる女王…英国の君主もまた、アンティークの本質である「物を引き継ぎ、人を引き継ぐ」を体現している存在ではないだろうか。 英国君主制がこれからどうなるのか、ドラマだけでなく「本物」の動向に今後も注目だ。
ちなみに、エリザベス2世の住むバッキンガム宮殿は、夏季に限り内部を見学することができる。 英国好きであれば、間違いなくオススメのプランだ。詳細は、「ROYAL COLLECTION TRUST」のWEBサイトより確認し、予約を検討してみてはいかがだろうか。
URL: https://www.rct.uk/visit/the-state-rooms-buckingham-palace